日本の請求書に源泉徴収税額は必要?正しい書き方と計算方法を解説

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  1. はじめに
  2. 源泉徴収制度とは
    1. 源泉徴収の対象となる主な報酬や料金
  3. 請求書に源泉徴収税額を記載する必要性
  4. 請求書への源泉徴収税額の記載方法
  5. 請求書の源泉徴収税額の計算方法
    1. 報酬額が 100 万円以下の場合
    2. 報酬額が 100 万円を超える場合
  6. 請求書に源泉徴収税額を記載するメリット
    1. 支払額の確認作業がスムーズになる
    2. 確定申告での確認がしやすくなる
  7. 請求書に源泉徴収税額を記載する際のポイント
    1. 報酬の金額を内税・外税どちらで扱うかを確認する
    2. 報酬と経費を分ける
    3. 小数点以下の源泉徴収税額が発生した場合は切り捨てる
  8. 請求書の源泉徴収税額とインボイス制度
  9. Stripe Invoicing でできること

取引先へ請求書を作成する際、源泉徴収税額は記載すべきなのかどうか判断に迷う方も多いのではないでしょうか。

源泉所得税は給与所得者だけのものではなく、講演料・執筆料・業務委託など一定の報酬に対しても適用されますが、源泉徴収税額は請求書への記載が義務付けられているわけではありません。それでは、源泉徴収税額は請求書に書かない方がいいのでしょうか?

本記事では、請求書における源泉徴収税額の扱いについて、対象となる報酬の種類、計算方法、記載時の注意点、インボイス制度との違いなどを整理しながら、実務で迷わないためのポイントをわかりやすく解説します。

目次

  • 源泉徴収制度とは
  • 請求書に源泉徴収税額を記載する必要性
  • 請求書への源泉徴収税額の書き方
  • 請求書の源泉徴収税額の計算方法
  • 請求書に源泉徴収税額を記載するメリット
  • 請求書に源泉徴収税額を記載する際のポイント
  • 請求書の源泉徴収税額とインボイス制度
  • Stripe Invoicing でできること

源泉徴収制度とは

源泉徴収制度と聞くと、会社員の給与から差し引かれる源泉所得税というイメージが強いかもしれません。しかし、源泉徴収は会社員のような給与所得者だけの制度ではなく、業務委託契約で請求書を発行し報酬を受ける人にも適用される場合があります。
したがって、個人事業主やフリーランスにとっても、源泉徴収税額の取り扱いについて正確に理解しておくことはとても大切です。

源泉徴収の対象となる主な報酬や料金

国税庁によると、源泉徴収が必要な報酬・料金の範囲は、報酬を受け取る人が日本の居住者か内国法人かによって異なります。

日本の居住者に対して支払われる報酬や料金のうち、源泉徴収の対象になるケースは、原稿料、契約金、賞金など、以下のような項目が含まれます。

源泉徴収対象項目

該当例

補足

原稿料・講演料

講演、記事執筆、寄稿

ただし、懸賞応募作品 (小説・エッセイ等) の金が 1 回 5 万円以下の場合は源泉徴収は不要

特定資格者への報酬

弁護士、公認会計士、司法書士、税理士

資格に基づく業務は基本的に源泉対象

保険診療に関する診療報酬

社会保険診療報酬支払基金から医療機関などへ支払われたもの

公的医療保険に基づく報酬が対象

プロスポーツ選手・モデル等

プロ野球・サッカー・テニス選手、モデル、外交員

業務の対価として支払われる場合

芸能・出演・制作業務

映画、演劇、音楽、漫才、テレビ出演

芸能プロダクションへの支払も含まれる

宴会・接待での接客業務

バンケットホステス・コンパニオン

接客を業務として行う場合

契約金 (役務提供の前提)

プロ選手の契約金

仕事の提供を約束して受け取る場合

広告宣伝の賞金・競馬の賞金

キャンペーン賞金・馬主への競馬の賞金

事業活動や広告目的の場合

請求書に源泉徴収税額を記載する必要性

源泉徴収税額は、法律上、請求書への記載は義務付けられておらず、源泉徴収税額を書かないからと言って罰せられるわけではありません。
しかし、記載しておくことでトラブルを防ぎ、支払や会計処理がスムーズになるという実務上のメリットがあります。

記載しない場合に起こりがちなトラブルには次のようなものがあります。

  • 内容の確認に時間がかかり、支払いが遅れる。
  • 支払先が源泉徴収をせずに全額振り込んでしまう。
  • 支払調書との内容が一致せず、確定申告での確認作業が増える。
  • 支払側が源泉額を控除する前提で算定している場合は、支払側から請求書の修正依頼がくる場合がある。

特に初回取引や業務委託契約の際には源泉徴収税額は明記しておくのが得策と言えるでしょう。

請求書への源泉徴収税額の記載方法

請求書に源泉徴収税額を記載する際には、次の項目を明確に記載するようにしましょう。

  • 報酬額 (小計)
  • 源泉徴収税額
  • 消費税 (課税事業者の場合)
  • 合計金額

そして請求書には、以下のような基本項目も必要になります。

  • 請求書のタイトル (「請求書」「御請求書」など)
  • 請求書番号
  • 請求書の発行日
  • インボイス登録番号 (登録事業者の場合)
  • 請求者の情報
  • 請求先の情報
  • 取引年月日
  • 取引内容
  • 支払期限
  • 支払方法
  • 備考欄

業務内容により、源泉徴収を行うものと行わないものがあるため、注意が必要です。前述した源泉徴収の対象となるものを確認し請求書の作成を行いましょう。

請求書の源泉徴収税額の計算方法

源泉徴収税額は個人が直接税務署に払うものではなく、源泉徴収義務者である会社が個人に代わって払うものです。そのため、源泉徴収税額を上乗せした書き方とするのではなく、源泉徴収税額を差し引いた金額を実際に受け取れるような記載方法が求められます。

源泉徴収税額は、報酬額に税率をかけて計算しますが、計算方法は報酬額が 100 万円を超えるかどうかで違ってきます。具体的な例を見てみましょう。

報酬額が 100 万円以下の場合

源泉徴収税額 = 報酬額 x 10.21%

例: 報酬金額が 20 万円の場合

源泉徴収税額 = 200,000 x 10.21% = 20,420 円

源泉徴収税額は20,420 円になります。ただし、支払人が受取人に支払うべき正味合計金額 (実際に支払う金額) を決定するには、追加の計算式が必要です。

計算式: 実際に支払われる金額 = 小計 - 源泉徴収税額

この例では、計算は以下のようになります。

実際に支払われる金額 = 200,000 - 20,420 = 179,580 円

これにより、実際に支払われる金額は 179,580 円になります。

報酬額が 100 万円を超える場合

源泉徴収税額 = (報酬金額 - 1,000,000) x 20.42% + 102,100

例: 報酬金額が 180 万円の場合

源泉徴収税額 = (1,800,000 - 1,000,000) x 20.42% + 102,100 = 265,460 円

したがって、源泉徴収税額は 265,460 円です。ただし、実際に支払う金額を決定するには、前の例と同じ計算式を使用する必要があります。次のようになります。

実際に支払われる金額 = 1,800,000 - 265,460 = 1,534,540 円

したがって、受取人は 1,534,540 円で請求書を発行します。

請求書に源泉徴収税額を記載するメリット

先述したように、請求書に源泉徴収税額を記載しなければならない法律はありません。しかし、明記することにより以下のようなメリットが生まれます。

支払額の確認作業がスムーズになる

請求額と振込額の差がわかりやすいため、支払担当者の確認作業が減り、振込を早く行うことができます。単発・初回取引では特にトラブルの防止につながります。

確定申告での確認がしやすくなる

個人事業主やフリーランスの場合、源泉徴収された税額は自分で確定申告で精算する必要があります。
その際、取引先からもらう支払調書だけでは内容が不十分なことがあり、請求書の記載内容が照合の手がかりになります。

支払調書には、「支払金額」「源泉徴収額」「支払者の名称」などが記載されますが、いつの案件か・どの請求書と対応するかまでは書かれていないことも多くあります。
そのため、請求書側に「源泉徴収額」「取引内容」「取引年月日」が記載されていると、支払調書と照合がしやすくなるというメリットがあります。

請求書に源泉徴収税額を記載する際のポイント

源泉徴収税額を記載した請求書を作成する際に、事前にいくつか確認しておくべきことがあります。スムーズな取引のためにも以下の事柄に注意しましょう。

報酬の金額を内税・外税どちらで扱うかを確認する

源泉徴収の計算は、外税で行った方が支払う税金が少なくなるため、外税方式での記載が望ましいと言えますが、支払う側で内税で源泉徴収税額を計算することもあります。そのため、事前に取引先と消費税の記載方法や計算方法について確認するようにしましょう。

報酬と経費を分ける

報酬だけでなく、交通費、立替費用、材料費などの経費をまとめて請求すると、本来は源泉徴収の対象にならない費用に対して源泉がかけられてしまうことがあります。

そのため、請求書では、源泉対象の金額と対象外の経費を分けて記載することが大切です。

小数点以下の源泉徴収税額が発生した場合は切り捨てる

源泉徴収の計算時には、小数点以下の数字が出ることがあります。国税庁によると、算出した額に 1 円未満の端数がある時は、必ず切り捨てで処理することになっており、四捨五入や繰り上げは認められていません。

源泉徴収税額に小数点以下の数字が発生した場合は、切り捨てたものを請求書に記載するようにしましょう。

請求書の源泉徴収税額とインボイス制度

インボイス制度は主に消費税の仕入れ額控除に関わる制度であり、源泉徴収の制度 (源泉所得税) とは連動していません。つまり、インボイス番号があるから源泉徴収の対象になるわけではなく、逆に源泉徴収が必要だからと言ってインボイス登録が必要になるわけではないのです。

源泉徴収の要否は、インボイス制度ではなく、先述した報酬や料金の種類で判断しましょう。また、請求書を作成する際には、消費税に関する記載と、源泉徴収に関する記載をはっきりと分けるようにすれば、双方を混同せず、スムーズで正確な会計処理が可能になります。

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この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。

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